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株式会社キーワードマーケティング研究所代表取締役
滝井 秀典氏
インターネット黎明期より「ネットで売れる言葉」を研究し続けるキーワードマーケ ティングの第一人者。
広告代理店、データベースマーケティング会社勤務を経て、ペット関連ネット販売サイトを起業。わずか3ヶ月でサイト売上げ業界日本一、年商1億円を達成する。
インターネットで検索される言葉の需要に注目し、従来のメディアでは効率的集客が図れなかったニッチで高額な商材を、飛躍的かつ自動的に売る仕組みを構築。
そのノウハウを広めるべく、500社を超える多種多様なビジネスオーナーへの経営指導にあたり、多くの成功をおさめている。
- 滝井
- 起業する前はベンチャー企業でマーケティングをやっていたんですが、CRMという言葉が流行ったのをご存じですか?
- 高嶋
- CRM?
- 滝井
- ITインフラを使ってデータベースマーケティングをやりましょうということです。
データベースにお客様のデータをたくさん貯めて、お客様毎に区分けして細かい情報を出していくマーケティング手法です。
例えば航空会社のカードがあるじゃないですか、マイレージとか。あれでプラチナ会員にどうやってなってもらいましょうか?というのを企画して、実施して、反応率をとって改善策を考えてまた実施して、、というようないわゆるデータベースマーケティング、コンサルティングをやっていました。 - 高嶋
- それが起業前、サラリーマンの時ですか?
- 滝井
- そうです。でもこれってコンサルティングなんですよね。
どういうことかというと、お客様と議論して提案しても、その通りにやってもらえなかったり、ということがよくあるんです。ある日、お客様にちょっと屈辱的なことを言われまして、「あなた、自分では何もしていなくて口だけじゃないですか」と。
確かにそれは真実だからどうしようもないんですけど。ちょっとカチンときて「だったら自分でやってやろう!」と思ったんです。 - 高嶋
- 負けず嫌いなんですね。
- 滝井
- もともと、自分でなんとかやってみたい、というところがありまして基本的に自分の力でお客様をとろうと思って会社をやめたんです。
はじめにどんな事業がいいのかいろいろ調査したんですが、流行物でないと新規事業はうまくいかないということが、その時に分かりました。自分が一生懸命勉強した中で結論づけたことです。
流行物だったら新規事業で上手くいくんです。当時、アイフルがチワワの宣伝をすごくやっていた時期なんですよ。いわゆるペットブーム。そこでペットならいけるんじゃないかと思ってペットをブリーダーさんから直接お客様に届ける仲介事業をはじめました。 - 高嶋
- そういうことをやったんですか。
- 滝井
- はい。ブリーダーさんをまとめる胴元さんみたいなところがあって、そこをまずインターネットで探していったんですね。
当時はネットビジネスをやろうなんて考えていなかったんで、いわゆるオフラインのチラシとかタウンページ広告を使ってお客様を集めたんです。そしたら、たまたまグーグルアドワーズというのがどうもいいらしいという話を聞いて - 高嶋
- それはいつ頃の話ですか?
- 滝井
- ちょうど2003年頃です。グーグルとヤフーがリスティング広告を始める頃ですね。
ちょうどその頃に僕が起業して、ほんとたまたまなんですよ。実際に事業を始める時にアドワーズとヤフーのリスティングをやってみたら山ほどお客様がきて。 - 高嶋
- そうなんですか。
- 滝井
- その頃はまだ、誰も広告なんか出していなかったので1クリック7円というような非常に安いコストでした。当時40万円とかするトイプードルが、月に300件も問い合わせが来るんですよ。
- 高嶋
- すごいですね
- 滝井
- そうですよね。ただブリーダーの事業については結局、工業生産品ではないので拡大再生産が出来ないって分かりました。
- 高嶋
- そうですね
- 滝井
- やっぱり職人の世界なんですよ。それで、やめました。
- 滝井
- やはり命を扱う事業は、そんなにビジネスでやるもんじゃないと思ってサイトごと事業売却しました。そのときにリスティング広告の分析をして、ある法則性みたいなのがあると気づきました。
僕は3ヶ月で日本一になってしまったので、他の人達にも教えてあげたんですよ。「こうやったら上手くいく」って。他の人たちにもやってもらったら、広告のクリック率とホームページのコンバージョン率がだいたい同じだっていうことがわかってきました。 - 高嶋
- そうなんですか。
- 滝井
- そうなんです。5社くらい行ってみましたが、そんなに変わらなかった。
もしかしたら他のあらゆる事業でも同じではないかという気がしてきて、知りたくてしょうがなくて、今の事業を始めました。いろんな業種、例えば、中古自動車業、印刷業とか、法人向けビジネスとか、実際にホームページを作ってリスティングを出してみたら、やっぱり基本的に同じような数字でした。
これはすごい法則だと思い、これをまとめて本を出したんです。 - 高嶋
- コンサルティングというか、実際にコンバージョンを上げるための施策をやってらっしゃるんですか?
- 滝井
- はい。そうですね。コンサルっていうよりは、やり方を紹介する感じですね。
そのままやってもらって成果があがる。それが2005年のことです。
最近はもう競争が激しくなってしまって、リスティングの世界もものすごい複雑になってしまいましたね。SEOと一緒ですけど。複雑で高度で、こういう風にやって下さいって言っても簡単にはできなくなってしまって。 - 高嶋
- わからないですよね。
- 滝井
- えぇもうすごい難しくなってしまってるので、今は直接事業を代行したり、もっというと協業みたいな形で、お客さんと一緒に事業をやる、というのを模索しているところです。
- 高嶋
- 運用代行する場合っていうのは、成果を約束するんですか?
- 滝井
- いえ固定費ビジネスです。固定フィーをもらってます。毎月20万とか。手間ひま、つまりは人件費ベースってことですね。
- 高嶋
- じゃあすごく成果が上がっても上がらなくても同じだと。
- 滝井
- 基本的に成果が上がらないのは受けないですね。
- 高嶋
- あがるかどうかは中身次第っていうことですか?
- 滝井
- いやもう受ける前から分かるんです。僕らが関わってまだのびしろがある、僕らが関わって上がっていく可能性のあるとこだけ受けるんで、いやがられたことはないんです。
- 高嶋
- それはリスティングを導入してないところに導入する、というパターンですか?
- 滝井
- すでに導入してるところが多いですね。すでに導入してるけど上手くいかなくて当社に依頼されて、私たちが関わることで伸びる可能性があれば一緒にやるって言う形ですね。
- 高嶋
- モバイルはやらないんですか?
- 滝井
- 一時期少し行っておりました、2007年頃。ただ市場が小さくて、撤退したんですよ。
実験してみたんですけど結局モバイルのリスティングはPCの1/10くらいの市場規模しかないということが分かりまして。 - 高嶋
- これからもされないんですか?
- 滝井
- そうですね、もう少し市場規模が大きくなったらやるかもしれないですけど。
- 高嶋
- ケータイとiPhoneとあるじゃないですか。今後シェアとかどうなると思われますか?
- 滝井
- そうですね。やはりケータイはケータイで文化がありますよね。
一種のライフスタイル、いわゆる日本のケータイという。 - 高嶋
- 日本特有ですよね。
- 滝井
- ライフスタイルだと思うんですよ。たとえば平日夕方のファミレスに行くと分かりますが、高校生とか画面開いてケータイ見せ合っている光景があると思います。そういう人たちはiPhone なんか使わないですよ。
- 高嶋
- そうですね。
- 滝井
- 絶対ケータイの方が便利だし簡単だし。僕の母親は72歳なんですけど、やっぱケータイでメールとかやるんですよ、ネット調べたりとかして。あれは簡単だからなんですよ。
- 高嶋
- そうですね。
- 滝井
- 72歳の母親にiPhoneやれっていったらちょっと無理だなって感じなんですよ。だからケータイはずっと残っていくんじゃないかな。
- 高嶋
- もう一つ柱ができるってかんじでしょうか。iPhone文化が新しくできていくっていう。今までのケータイになりかわるんじゃなくって。
- 滝井
- なりかわるって感じでは、ないでしょうね。
- 高嶋
- 私もそう思います。
- 滝井
- この人は絶対iPhoneなんか使わないだろうなって人いるじゃないですか。そういうのってなくならないので、ケータイの方が便利って機能がいっぱいあると思います。
やはりスマートフォン的な世界観とケータイの世界とがそれぞれ残っていくのではないでしょうか。スマートフォンはまだ5%くらいの普及率しかありません。 - 高嶋
- そうなんですよね。すごい騒がれてる割にまだそれほどではないんですよね。
- 滝井
- いま僕の周りなんかみんなiPhoneですけど、やはり地元の千葉の同窓会なんかに出ると iPhoneなんか誰も持ってないですよ。
- 高嶋
- そうなんですか。
- 滝井
- 誰も持ってないは言い過ぎですが、まだ少ないですよね。やっぱ5%だなと。
- 高嶋
- そうですね、みんなケータイですよね。電車乗っててもみんなケータイ持ってますよ。
- 滝井
- 持ってます。それが普通だなって。

- 高嶋
- ケータイとPCではキーワードの設定方法に差があると思うんですけど。
- 滝井
- 昔はありました。おそらくご存じだと思うんですけど、昔はやはり1語のキーワード買ってたんですけど、いまは2語3語でしかみんな検索しないし。ケータイもPCも、あんまりかわらないですね。
- 高嶋
- では差はない?
- 滝井
- はい。差はないと思いますね。
- 高嶋
- そうですか。
- 滝井
- 昔、2006年とか2007年頃はありました。最近はGoogleも言ってますけどケータイとPCで検索キーワードの傾向が違うってのはなくなってるんじゃないですかね。
- 高嶋
- では、PCのキーワード設定ノウハウをそのままケータイに落とし込める?
- 滝井
- えぇそう思います。とはいっても1語のキーワードに集中するってのは当然あるのでしょうけど、それはやっぱりだんだんと、PCがたどった道を結局・・・
- 高嶋
- たどる?
- 滝井
- たどると思います。だから先回りして手をうっといた方が。
- 高嶋
- すると3語の検索キーワードで、PCでできるしケータイでもできると。
- 滝井
- はい。そうだと思います。
- 高嶋
- では、PCで3億、ケータイで3億、あわせて6億見えますかね?
- 滝井
- え?
- 高嶋
- PCで3億構築して、ケータイでも3億。
- 滝井
- いや残念ながらちょっとケータイは市場規模がまだ小さいですよね。
市場規模ってのは検索数×客単価です。 - 高嶋
- 客単価が低いですね。
- 滝井
- 客単価も低いし、そもそも、たとえば家を買う世代って決まってるじゃないですか。
家を買うとか、1000万クラスの高いリフォームをするのは、20代前半とかは基本的にないので。だから、やっぱりリフォームについての市場規模で言うとケータイ対PCでは1対9とか2対8になってしまいます。
だったらその8の方に集中した方がいいってことになります。 - 高嶋
- するとやっぱり単価が高いところをねらっていくっていうことが大事ってことですね。
- 滝井
- 単価は大事ですね。
単価が低ければ、クロスセルっていう概念が動かないんですよね。単価が低ければ販売率は高くなるんですけど、当然買わせる物がなくなって、だから粗利も低くなっちゃうんです。
いかにリピートさせるかとか、いかにうまくパスアップが出来るか、ですね。それはそれで大丈夫ですが、やはり化粧品であればモバイルは強いですし。 - 高嶋
- モバイルいけますよね?
- 滝井
- いけてる人はいけてる。モバイルで。ただもうやり方としては超マスですよね。
『コンテンツを何でも出しちゃう』みたいな。どーんと入れてどーんと返す、そういうやり方でやってますよね。
- 高嶋
- SEOとリスティング、両方やった方がいいとは思うんですけど、どちらかといえば どうでしょうか?
- 滝井
- そうですね、プレーヤーによると思うんですけど。例えばブリーダーはSEOでしょうね。
- 高嶋
- 資本がないと、まずSEOなんですけど、資本が出来てきた段階でリスティングを 導入した方がよいですか?
- 滝井
- そうですね。ただリスティングも赤字覚悟で出す人って多いですね。
一度お客さんを獲得し、リピートさせていくという前提でやると、一つの商品の粗利分を超えて広告費を出すという人が増えてくる。
では、どうやって基本打っていくのかといったらもう流行物しかない。出来るだけ流行物でいち早く情報をつかんで身軽にやっていくのが生き残る。ただSEOを待っているだけでは時間がもったいないですから。 - 高嶋
- そうですね。
- 滝井
- 今だと固有名詞に広告出していい、というやり方があります。
- 高嶋
- そうなんですか。
- 滝井
- はい。GoogleもYahoo!も法的にクリアして、出稿していいことになっているのです。
だから、例えば小室哲哉さんが捕まったら「小室哲哉」で絶対検索数が増えてくるので、そこにちょっと 普遍的な商品を出せば、絶対に成果が出てしまいますよね。
コンテンツもそういう傾向がすごいあって、たとえば鳩山首相が辞めるというニュースがあるでしょ、「鳩山首相」でコンテンツ広告出して英会話が売れるんですよ。 - 高嶋
- えー、そうなんですか?
- 滝井
- 訳がわからない。でもそういう世界なんですよ。
- 高嶋
- おもしろいですね。
- 滝井
- そういうのを狙ってやっていくのです。
- 高嶋
- それはなんか初めて聞きました。
- 滝井
- だから普遍的な商品を持つのは今の時代けっこう得なんですよ。化粧品とか英会話とか。誰にとってもほしいというか、買う可能性があるものっていうのが強いですよね。今の時代にあってる。
それかもう思い切りニッチな情報か。いかにその情報の川上の方に向かっていくかってのが大事です。 - 高嶋
- なるほど。今日は勉強になりました。ありがとうございました。
















